そうなんです。過去形なんです…。
かつて日本における長寿県を誇っていた沖縄ですが、食の欧米化、車生活が引き起こす運動不足、そしてやはり飲酒量の多さ!!
など様々な要因で、沖縄は長寿県の座を譲り渡してしまっている現状です。
ですが、ひと昔前までは沖縄と言えば、長寿県と言われておりました!!
その一つに、常夏の太陽燦燦と浴びて育った健康によいと言われる食べ物が多いことではないでしょうか。
今日は、沖縄県民が日常的に食している、万能生薬!
ハーブの女王!
沖縄方言でフーチバーと呼ばれている沖縄よもぎをご紹介致します!
沖縄よもぎとは?
本土でよく見かけるよもぎとは別で、沖縄のよもぎは「にしよもぎ」と呼ばれるものです。
沖縄ではヤギ汁やフーチバージューシー(雑炊/炊き込みご飯)などによく使われ、沖縄の人々にとっては大変身近な食べ物です。
西蓬(にしよもぎ)
科属:キク科ヨモギ属
形態:多年草
方言名:フーチバー
分布:関東以南、九州、沖縄
生薬名:艾葉(がいよう)
花言葉:幸福、平和、平穏、夫婦愛、決して離れない

栄養成分
クロロフィル、食物繊維、カルシウム、鉄分、ビタミン類、カロテン…など多種多様な栄養成分が豊富で、万能生薬と言われる所以です!
なかでも注目すべき成分は、
クロロフィル
葉緑体に含まれる緑色素のことで、整腸作用があることから重金属・コレステロールの排出を促し、デトックス効果で注目されています!
また、消臭・殺菌作用、浄血・造血作用があるため、貧血改善・予防にも!
食物繊維
よもぎに含まれる不溶性食物繊維はホウレンソウの3倍と言われ、便秘の解消、有害物質の吸着・排出作用があり大腸がんの予防効果が期待されます!
体から不要なものが排出されることによって美肌効果・ダイエットにも!
よもぎの効果効能
よもぎには様々な栄養成分が含まれていることから、本当に万能と呼ばれるだけの効果効能が!!
余分な水分を取り除き、血行を良くするので体が温まったり、血の巡りが良くなり生理痛なども和らげてくれると言われております。
- 腹痛、歯痛、生理痛
- 神経痛、リュウマチ
- 胃腸の不調、消化不良、下痢
- 貧血
- 高血圧症
- 咳、痰
- 皮膚病(止血、切り傷、虫刺され、かゆみ)
- 冷え性、不妊
- 真菌(水虫)、カンジダ菌
- 不眠症
よもぎの飲み方
沖縄でヨモギは年中見かけますが、春先から初夏のよもぎはえぐみが少なく飲みやすいですよ!
生葉をそのまま煎じて飲んでもよし、ひと手間かけ乾燥させてもよいですが、私は面倒なのでw、そのまま生の葉を適当にちぎってピッチャーにいれ、よもぎ水としてよく飲んでます。
30分も置いておけば、すぐに爽やかな香りがしてきてます!
冬場は温かいお湯に浮かべて即席ヨモギ茶としても飲めます。

ヨモギ水(ヨモギウォーター)の作り方
生葉を水に入れただけでも、ヨモギの香りがしっかりとするのですが、最近では、生葉をすり鉢ですって、ヨモギエキスたっぷりのヨモギ水(ヨモギウォーター)にハマっております♪
ヨモギの分量はお好みですが、私は600mlのピッチャーにヨモギの葉を10枚程度で作っております。
※生葉なので、冷蔵庫に入れて、一日で飲み切った方がよいと思います。


よもぎの食べ方
筆者は北海道育ちで、北海道ではヨモギはよもぎ餅でしか食べた記憶がないのですが、
ここ沖縄の人は、日常的に食べている野草の一つで、本当によくヨモギを食べてますよ~!
特にヤギ汁(ヒージャー)には欠かせない食材の一つ!!
ヤギ汁はとにかくニオイが凄いので・・・💦
匂い消しによもぎや生姜などをたくさんいれます。
また、フーチバージューシーと言って、炊き込みご飯(昔は本来雑炊のことだったみたいです)にもよもぎをよく入れます。
炊きあがりに、適当な大きさに切ったヨモギを混ぜ込むだけ!
おばぁのつくるフーチバージューシーはとっても美味しいですよ~♡

あとは、
- 味噌汁
- 中身汁
- 牛汁
- 魚汁
- 墨汁
と汁物には欠かせない食材で、他におススメの食べ方は、
ヨモギの白和えやヨモギの天ぷら!!
野草は天ぷらにすると本当に美味しいですよね~!
意外とバジルの天ぷらもおススメです!
よもぎ風呂
私はよもぎ風呂もお気に入りです!!湿疹や皮膚疾患がある時は、お風呂が一番!
生の葉、もしくは乾燥した葉でも、一度煎じてお湯に入れてもよいのですが、私はやはり面倒なのでw、生の葉を摘んでネットにいれて、そのままお風呂の中でモミモミ♪
よもぎには「シオネール」と呼ばれる香り成分があり、心身共にリラックス効果が!!
虫刺されに効くヨモギ!
沖縄の蚊は本当に大きいし、道産子からするとデカい。そしてかゆみも半端ない!!
北海道にいるときは、めったに蚊に刺されることがなかったのですが、沖縄の蚊には好かれるみたいで…(泣
そんな時、近所のおばぁが教えてくれたヨモギでの対処法!!
その辺のヨモギを採ってきて、モミモミ。そして患部にチョンチョンって(笑)
でも、不思議とあっという間に痒みが引いていきました!!それ以来蚊に刺されたら、ヨモギです!!
モミモミしてもあまり汁が出ないので、私は少しのお水を加えてすり鉢でスリスリします。
そしてヨモギ汁をコットンにつけて、虫刺されの患部にパタパタつけるのがおススメです。ぜひおばぁの知恵袋、お試しあれ!!
ヨモギは魔除けにもなる!
ヨモギのことを近所のおばぁに尋ねてみたところ、ヨモギは魔除けになるらしく、
「昔はヨモギを束ねて、玄関や軒下にぶら下げていたよ~」と言っておりました!
ヨモギは古来より、沖縄や日本だけではなく、世界的にも魔除けとして使われており、ヨモギの浄化作用や香りから邪気を払うとされてきたそうです。
ヨモギの育て方・増やし方
ヨモギは本当に生命力が強く、沖縄ではヨモギを敢えて育てている方はいらっしゃらないのではなかろうか。
なぜなら、勝手にその辺に生えているから(笑)
道端や畑や庭の至るところで目にします。
種からでももちろんよいですが、ヨモギは挿し木でも簡単に増やすことが出来ます。
10㎝くらいにカットした挿し穂を数時間水に挿して水揚げし、下葉を取り除いて、上葉は2~3枚のみにします。
そのまま土に挿して、1ヵ月もするとしっかりと根付いておりますよ~!
下の写真は、水に1週間ほど水挿しして発根させたものです。
写真のように、しっかりと発根させてから植え付けてもよいです。

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ヨモギを育てる際に注意することと言えば、アブラムシが付きやすいので、随時、収穫・間引きをして風通しをよくしてあげることでしょうか。
日向の方がよいですが、宮古島では半日陰くらいなら十分立派に育っております!
最後に
万能生薬、ハーブの女王と呼ばれるだけ、本当に万能!!食べても飲んでも、お風呂でもよし!!
さらには魔除けにも!(笑)
近所のおじぃは、昔は薬もなかなか手に入らなった時代に、子供が熱を出したら、解熱剤代わりにヨモギを煎じて飲ませたんだぞ~と話してくれました。
昔の人は、本当に自然と共に生活していたんだな~と感じます。
ぜひ、よもぎをフル活用して健康に役立てて下さいね。
沖縄県が長寿1位に返り咲くことを願っております♪
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