こんにちは!来間島の秋は大忙しっ!
以前は来間島小学校と合同の島の運動会と、敬老会、そしてヤーマス!!
ヤーマスとは来間島で古くから行われている子孫繁栄・豊年を祈願する祭祀行事です。本日はそのヤーマスについて詳細をご紹介致します!
※現在小学校が廃校になってしまい、合同運動会は無くなってしまいました…。
<ヤーマスウガン(子孫繁栄・豊年祭)>
ヤー(家)、マス(増す)の意。
ヤーマスウガンとは、来間島で旧暦9月の甲午(キノエウマ干支31番目)の日から2日間行われる島で一番の祭祀行事で、宮古島市の無形民俗文化財にも指定されております。(1981年(昭和56年)2月17日指定)
この祭りは、来間島を赤牛から救った三兄弟直系の子孫で、ブナカと呼ばれる祭祀集団の三つの本家(ヤームトゥ)を中心に行われます。
それぞれのブナカのヤームトゥは、長男:スムリャーブナカ、次男:ウプヤーブナカ、三男:ヤーマシャーブナカと呼ばれ、島民は三ブナカのいずれかに属しております。
祭一日目:子孫繁栄「マスムイ」と「マスピア」

祭一日目、島民は朝から各ブナカのヤームトゥ(本家)に一同集まり、ヤームトゥでは、一番座の東側には男性が、西半分に女性が環状になって座り、サラピャース(皿囃子)が行われます。
サラピャースでは、祈願詞(二ーリー)を唱えながら、祈願主(2名の長老)が座の一人一人に神酒(ミキ)を注いでまわります。
その後は、子孫繁栄祈願のマスムイとマスピアが行われます。
マスムイ(マスモリ):この一年、島で生まれた子供を神様に報告し、健やかに成長すること祈願する儀礼。
マスピア(マスピヤ):満20歳を迎えた成人男性がブナカの正式成員になるための儀礼。
ミキとは?

うるち米や麦を砂糖で煮詰め発酵させて造った神酒のこと。
※このミキ、ヤーマスではそれぞれブナカの「ぽうちゃ」と呼ばれる祭祀の際の料理番担当が造ることとなっている。
祭二日目:豊年祭~奉納踊り

二日目も、島民はそれぞれ各ブナカのヤームトゥに集まり、サラピャースで始まります。
その後、長男スムリャーブナカに、ウプヤー、ヤーマシャーから連絡係が集まり、午後の集合時間を決める儀式が行われいます。
そして時間が決まったら、午後は男性による棒踊りと女性の踊り、郷友会による余興、そして最後は全員でクイチャーを踊って祭りは終わりを告げます。
最後に
来間島では年中、様々な祭祀行事が行われておりますが、ヤーマスは全島民はじめ、この日に合わせて沖縄本島や内地に住んでいる来間島郷友会の人々も帰省し、盛大に行われります。
過疎化が進み、島が抱えている問題は多々ありますが、昔からの伝統行事が今も根付くこの来間島。
いつまでもこの島が平和で栄えていくことを願うばかりです。