こんにちは!オッコです☆
沖縄の離島のさらに離島、来間島に移住して早いもので間もなく5年が経とうとしております。
都会ではなかなか経験出来ない祭祀行事が、ここ来間島には盛沢山!
今日はそんなディープな島暮らしの一部をご紹介します!
目次
【来間島の年間島行事と祭祀】
沖縄の祭祀ごとは旧暦で行われ、ほとんどがンマ組と呼ばれる神様にお仕えする方々で執り行われます。
<1月>
- 正月(1月1日/旧正月):新・旧暦の2回行われる
- スマフスラ(丁卯ひのとうの日):一年で最初の御願。疫病は魔物が持ち込むとされ、豚肉を縄でしばったものを部落の入り口に張り、疫病・魔物の侵入を防ぐ。担当:シュウ組(島内55歳以上の男組)
- 十六日祭(旧暦1月16日):ジュウルクニチと呼ばれ、あの世(グソー)の正月と言われる日。各家庭で墓掃除、墓参りをし、料理を供え、ウチカビと呼ばれるあの世のお金を焼いて、先祖供養をする。
<2月>
バンウガン(癸亥みずのといの日):島民の健康を祈願。各ウタキで祈願した後、最後に島の主のウタキ「カーヌウタキ」で祈願をする。担当:ンマ組(55歳以上の女組。東西の御嶽に分かれて組織を統括する)
<ンマ組>
- ツカサンマ:最高責任者でウガンを取り仕切り、東の御嶽担当
- ユージャスンマ:西の御嶽担当
- ウィヌンマ:ウガンの手順担当
- ムッスカタミンマ:筵(むしろ)の準備担当
- アイジュウグナ:お惣菜を担当
- ンツムトゥ:神酒を造る担当
- トゥムンマ:ツカサンマのお供
<3月>
パイヌリュウグウウガン(癸卯みずのとうの日):豊作の神(龍神)は南の海からやってくると言われているため、島の南の浜、長崎浜で行われる。東西御嶽の燈明を一つずつ持って行き灯し、お供えをし、龍神をお迎えする。
<4月>
- ムスヌン(丁卯ひのとうしの日):豊作祈願のウガンで、畑から捕まえてきた害虫を浜で焼き、満潮の時間に合わせ焼いた虫をムスヌン浜の沖にある岩場に沈めて虫払いをする。引き潮によって害虫が島から遠ざかると言われる。(部落全員) ムスヌンについてはこちら!
- カーウガン(壬戌みずのえいぬの日):島で一か所しかない水源、来間ガーの水の神様に感謝をするウガン。
- ニスヌリュウグウウガン(癸酉みずのとりの日):3月に南の拝所でお迎えした龍神を北の龍宮拝所から宮古本島へ見送る。来間島から見送られた龍神は、宮古島へ渡って島全体を豊作にすると伝えられている。
<5月>
スツウガン(甲午きのえうまの日):拝所にユー石(豊石)を置き、豊作・豊漁を祈願する。ユー石は各家庭に2個ずつ配る。担当:シュウ組
<6月>
海神祭(ハーリー/旧暦5月4日):航海安全と豊漁祈願。(部落全員)昔は沖へサバニを漕ぎ、沖合で転覆さてた後に、起こして引き返すという競争をしていた。帰るときに福をのせて来ると言われている。
<7月>
旧盆(旧暦7月13~15日):先祖を迎える初日を「ウンケー(迎え日)」、2日目を「ナカビ(中日)」、先祖を送る最終日を「ウークイ(送り日)」と呼ぶ。初日は仏壇にご馳走、果物、キビなどを供え先祖をお迎えし、家族・親戚一同が本家(ヤームトゥ)に集まって食事をする。ナカビは先祖と一緒にゆっくりと過ごし、最終日には、あの世で貧相な思いをしないようとあの世のお金、打ち紙を焼いて先祖に届け、家族みんなでお見送りをする。
<8月>
十五夜:フキャギ(細長い餅に煮た黒豆をまぶした月見団子)と呼ばれる団子を各家庭で作り、庭で満月を見ながら十五夜を楽しむ。
<9月>
- 来間島小学校・来間部落会合同運動会:過疎化に伴い小学校の在校生も少ないため、来間島民全員参加で運動会を盛り上げます!
- 敬老会:島のおじぃおばぁに日頃の感謝を込めた手作り敬老会!
- ヤーマスウガン:ヤーマスウガンについてはこちら!
<10月>
ウスヌバンウガン:農耕作業に労力として使われた牛・馬に感謝し、健康を祈願するウガン。
<11月>
カンジャーウガン:大昔は牛馬の骨を農器具として用いていたが、鉄製農具の普及により、農産物の収穫量は増え、人口も増えた。そのため、鉄製農器具は貴重であり、来間島にも鍛冶屋があった。その場所に鍛冶神を祀り、感謝と豊作を祈願するウガン。(担当:シュウ組)
<12月>
イシュヌバンウガン:磯や近海での漁に対する感謝と、豊漁祈願をニスヌパマ(北の浜)の龍宮拝所で行う。
【沖縄・東西南北の読み方】
東:アガリ、アガイ、アガズ(太陽が出る、上がる、昇ることから)
西:イリ、イズ(太陽が入る、沈むことから)
南:パイ、フェー(春に吹く暖かい南風を「はぇ」と呼んだことから)
北:ニス、ニシ(イニシエ昔の方向より)
最後に
実に行事・祭祀ごとが多いですがw、祭祀は神様に日頃の感謝をし、島民の健康と、豊作・豊漁祈願をするためのものです。
来間島の方は昔から常に感謝の気持ちを持って、神様とともに生きてきた証のようにも感じております。
これからも末永く、島の平和と発展を切に願ってやみません!