毎年秋になると宮古島に越冬でやってくる渡り鳥がおります。
その名を「サシバ」と言い、鷹の仲間です。宮古島の伊良部島には巨大サシバの展望台や、サシバという名のレストランなど宮古島では昔からなじみのある渡り鳥です。
今日はその「サシバ」をご紹介致します!!
先日、愛犬の散歩をしていると、近所のおじぃが「空を見てごら~ん」って。
何だろうと思って夕焼けに染まった空を見上げると、なんと何十羽?いやそれ以上ものサシバの群れがっっっ!!!
10年以上宮古島に住んでおりますが、サシバが宮古島に越冬にやってきた瞬間をこの目で見れたのは初めてでした!!
感動っっっ!!
思わずお帰り~~~っっ!!!と叫びたくなりましたw
サシバとは?!サシバの生態について
サシバの分類と分布
科属:タカ科サシバ属
学名:Butastur indicus
英名:Grey-faced Buzzard
漢字:差羽
別名:大扇(おおおうぎ)
繁殖と分布:日本では春先ごろから北は東北、南は九州の標高1,000m以下の山林で繁殖し、秋には南西諸島で越冬する。
※日本以外だと、中国北部や朝鮮半島で繁殖し、東南アジアやニューギニアで越冬。
生息状況
宮古島の野鳥の会によると1980年の5万羽をピークに減少傾向で、2000年以降は1~2万羽まで減少、そのため2006年には国の「絶滅危惧Ⅱ類」に指定されている。
※絶滅危惧Ⅱ類とは、絶滅の危険が増大している種のことである。
形態
頭部、背、翼の上部は茶褐色で、体下面は淡褐色の横縞が入っている。顔は灰色、目は金色をして鋭い目が鷹の高貴さを物語っている。
雄の全長は約47㎝、雌は約51㎝と雌の方が雄よりも体が大きく、眉斑がはっきりとしている。※雄の眉斑は個体によってないものもある。翼開長は約103cm~115cm。
小動物(カエル・蛇・トカゲなど)や、昆虫類(セミ・バッタ)などを食す。
特徴的な鳴き方をして、結構高めの声なのでよく聞こえ、サシバとすぐ分かります。
サシバは渡り鳥で移動距離は短くて4,000㎞、長いと5,000㎞以上もの距離を渡るそうです。一日の平均距離はなんと480㎞!!
サシバの優雅な飛び方「鷹柱」
タカ科の鳥は鷹柱(たかばしら)という鷹独特の飛び方をします。
まず、ホットスポットと呼ばれる上昇気流が発生しているところを見つけ、その気流にうまく乗って旋回しながら上空へ。そしてある程度の高さまできたら、グライダーのように翼を大きく広げて滑り降りるように飛んでいくのです。そうすることによって体力の消耗を抑えることができるので一日に数百キロもの距離を飛ぶことが出来るのです!!
その姿は本当に優雅で、優美。
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最後に
近所のおじぃ、おばぁが言うには、昔は空が真っ黒になるくらい飛んでいたそうです。そしてよく食べたよ~とのこと…💦ま、鳥ですもんね…。食料がない時代には貴重な食材だったようです。
ですが、現在では保護鳥として捕獲が禁止されております。
サシバの特徴的な鳴き声「ピッ…キゥイー」が聞こえてきたら、宮古島では「あぁぁ~もう寒くなるんだな~」って感じますね。
昔、来間大橋の欄干に一羽のサシバがじっと佇んでいる姿を目撃したことがあります。残念ながら写真に収めることはできませんでしたが、遠くをじっと一点見据えたその眼光は鋭く、そしてその姿はとても高貴だったことを今でも覚えております。
やっぱりサシバは格好いい。
<↑伊良部島のフナウサギバナタ↑>