黒小豆(くろあずき)とは、マメ科ササゲ属のつる性一年草です。
小豆は北海道が8割の収穫量を占めておりますが、黒小豆は、北海道、東北地方、長野またここ沖縄の離島、宮古島でも作られております!
今日は宮古島の貴重な特産品である宮古黒小豆をご紹介致します!
黒小豆とは?
日本でいう小豆とは、一般に赤紫色の小さなお豆を言いますが、宮古島では、色が黒い小豆が一般的です。何せ主産地ですから!
呼び名は黒小豆以外に、ササゲ属のため黒ささげ、秋田地方ではてんこ小豆とも呼ばれているようです。

黒小豆詳細
科名:マメ科
属名:ササゲ属
学名:Vigna angularis
英名:Black azuki bean/Cowpea
漢字:大角豆/豇豆
分類:つる性一年草
原産:アフリカ
産地:北海道、沖縄、秋田、長野
ササゲとは?
ササゲは日本で古く平安時代より栽培されており、原産のアフリカを経て中国、そして日本に渡来したと言われております。
昔の書物では、「大角豆」と書き記されており、豆の端が角ばっていることから「大角豆」と名付けられたようです。
名前の「ササゲ」の由来には諸説あり、
①莢(さや)が上を向いて物を「捧げている」ように見えることから。
②細長い莢が牙に見え「細々牙」と書かれたことから。
などの由来があります。
また、現在ササゲといっても品種は多種多様にあり、インゲンに似たササゲもあれば、小豆によく似た赤ササゲもあります。宮古島で栽培されている黒小豆は黒ササゲのことです。
お赤飯には小豆ではなくササゲを!
筆者北海道出身でして、北海道のお赤飯と言えば甘納豆をいれて作るため、小豆のお赤飯がどうもしっくりこないのですが…(笑)
内地ではお赤飯と言えば、小豆がよく使われるのではないでしょうか。
ですが、小豆は煮ると皮が破れやすく、腹割れ=切腹を連想することから、江戸の武家社会で赤飯には煮ても皮が破れにくいささげが代用されていたと言い伝えられております。
そのことからも、お祝いごとに作られることが多いお赤飯には、小豆よりもササゲを用いた方が縁起がよいと言われているんですよ♪

黒小豆の栄養成分は?
黒小豆の栄養成分は、成分表をみても小豆とほぼ変わりはありません。またこの黒い色から分かるように、ポリフェノールの一種であるアントシアニンが、とっても豊富!
主な栄養成分は、
- タンパク質
- 食物繊維
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- 亜鉛
- カリウム
- 鉄分
- カルシウム
などが多く含まれており、脂質が多い大豆に比べ、ササゲは低脂肪・高たんぱく質の為、ダイエットの味方!!


フキャギとは?

沖縄では、旧暦の8月15日である十五夜に、豊作を祈願し、ヒヌカン(火の神)や仏壇にお供えする、フキャギと呼ばれる黒小豆を使ったお餅が作られます!
宮古島はフキャギと呼びますが、石垣ではフチャギ、漢字では拭上餅と書きます。
始めてフキャギをみた時は、なかなかの衝撃的な見た目に驚きましたが(笑)、北陸地方ではささげ餅と呼ばれるフキャギと同じようなお餅があるようです。
黒小豆のご飯
近所のおばぁから収穫したての新鮮な黒小豆を頂いたので、黒小豆ご飯を作りました~♪
乾燥してないので、一晩水に漬けて炊くだけでOK☆
※乾燥豆の場合は、下茹でしてからお米と炊くとよいですよ。
割合としては、お米3合に黒小豆70~100g、小さじ1杯の塩で炊きましょう。
今回は、お米2合半と黒小豆70gで炊きました。